2016年11月3日木曜日

椅子の再塗装と座面の張り替えをしてみた。

家にあった古い椅子。
僕が生まれた時にはあったので、かれこれ30年以上は使用しているだろう。
この椅子に座って、家族でご飯を食べていた頃が懐かしい。

そういう思い出もあり、食卓の椅子を新しくしてからも捨てられずにずっと置いていた。



先日、ひさしぶりにこの椅子を見てみると、やはり経年による生地の破れや、木の部分の汚れが目立っていた。
そこで、せっかくなので椅子へのお礼も兼ねて、一度きれいにしてみようと。

調べてみると、この椅子はキツツキマークで有名な"飛騨産業"という会社で作られたもの。
デザイナーは葭原 基(よしはら もとえ)さんという方。
1968年には、この椅子はグッドデザイン賞を受賞しているとのこと。

ということで、作業へ。

今回の流れとしては、
①座面の生地や、中のウレタンを取り除く
②木の部分をひたすらヤスリがけして、付着した汚れや塗料などを落とす。
③WATCO(ワトコ)オイルを使用しての再塗装。
④座面に新しい生地(黒色の合皮素材)を貼る。
⑤完成。
という予定。

作業①〜③が終わったところ。
長年、蓄積された汚れも落ち、なんとなくすっきりした顔つきに。

なんと言っても、作業②が大変だった。
#60の紙ヤスリでひたすら塗装を剥がしていくが、なかなか思うように剥がれてくれない。
そして、昔からの汚れなのか、粘着性の汚れが紙ヤスリに付着してしまう。
とりあえず、根気よく続けてなんとか終了。
最後は、目の細かい紙ヤスリで滑らかに調えていくのも忘れずに。

そして、座面を新しい生地に張り替えて、本体に取り付けて完成。

座面の生地は、サンゲツの合皮素材。わずかにシボ感があるものを。
内部のウレタンは、ホームセンターなどにもサイズが合うのがなくて、amazonで。

この椅子の座面は、お尻の形に沿ってわずかに湾曲している。
なので、もう少しウレタンの厚みを薄くして、座面の湾曲した形状が視覚的に見えたほうが美しいかもしれないと完成してから、思ったり。

とりあえず、今回は無事終了。
もう一脚、同じものがあるので時間を見つけてのんびりやっていこう。

この先も永く大切にしていきたい椅子。
そして、これを機に、飛騨産業の家具が好きになりそうである。

飛騨産業のホームページ
https://kitutuki.co.jp