2017年2月10日金曜日

思考の整理学。頭の中がごちゃごちゃしたときに読みたい本。

やることが多すぎて、考えることがたくさんありすぎて、頭がパンクしそうだ。
と、思うことがたまにある。

そういうとき、たいがいは真剣に考えていなくて、頭の中だけで思考がぐるぐると終わりなきマラソン大会をしている。
マラソン大会の終わりはふいに訪れて、結局は自分がどれだけ走ったのか、いいタイムを残せたのかが分からないまま、日常にまた戻っていく。

結局はなにも解決していなかった。
とても無駄な時間を過ごしたと後悔する。



そんなことがなるべく起こらないようにするために読んでみた本。
外山滋比古 著の「思考の整理学」。

1986年、今から30年前に書かれたもの。
ただ、随所に現在でもとても参考に出来ることが書かれているのがおもしろい。

■ぜい肉をおとしておかないと、動きがとれなくなるのは人体と同じだ。
とても簡潔に人間の脳内(思考的な面で)を表現している文である。

頭の中に情報(ぜい肉)などがたまりすぎることはよくないとのこと。
それを、何かしらの方法で適時、アウトプットしていくことが大切。

本の中では、著者がおすすめするアウトプットの方法が紹介されているが、個人的には自分がやりやすい方法でいいと思う。
最近だと、スマートフォンなどのメモ帳アプリなどを使うのもいいだろう。
とにかく、頭の中にたまったものを、視覚化することが重要だと感じた。


また、人間とパソコンの役割について述べている部分もおもしろい。

パソコンには倉庫になってもらい、人間は知的工場の役割を担うことを提唱している。
記憶力の面では、人間はパソコンには勝てないのだから、人間は何かを生み出すことに注力していくほうがいいと。

そんなこともあり、人間はある程度の重要なこと以外は忘れてもいい。
ただ、何を記憶に残して、何を忘れるかという作業をするときに大切になるのは価値観とのこと。
自分の中に価値観というフィルタをもって、それにふるいをかけていくこと。
情報に振り回されないように、自分の中に軸をもつことが必要。

この他にも、収穫逓減の法則をたとえに出して、思考が飽和状態になってしまうデメリットなどが分かりやすく書かれている。

■ 頭の中にたくさんのことが表現を待っている。
名言。
まったくその通りかもしれない。

いろいろなことが便利になってしまった弊害として、昔よりも自分で何かを表現する機会が少なくなってきているのかもしれない。
なんでもいいから、表現(アウトプット)してみること。


FacebookやInstgramなどでいろんな情報を吸収したのはいいが、結局しばらくして何も頭の中に残ってない。
ただただ情報だけ浴びてしまったときなどにも、こういうやり方は参考になりそうだ。

現代の情報過多の社会に頭がパンクしそうになっているかたに、おすすめの本。