2018年10月11日木曜日

日本人と外国人の趣味の捉え方の違い。


デンマークに住んでいたときに感じた「日本人と外国人の趣味の捉え方の違い」について。

デンマークに住んでいた時は、デンマーク人はもちろん、ヨーロッパの方、アメリカ人、東南アジア人、アフリカ人など、さまざまな国籍の人たちと会う機会があった。

だんだん打ち解けてくると、プライベートな話題になることも。
そんな時、よく入りやすい話題として、
「趣味は何ですか?」ということを尋ねられたり、聞いたりすることが多かった。


昔から僕はこの「趣味は何ですか?」という質問に答えるのがあまり得意ではなかった。
質問されると、 "しっかりとした" 趣味を答えないといけないのではと、どこかで思っていた。

この"しっかりとした"趣味というのは、例えば

・ちゃんと定期的に継続して取り組んでいるもの
・その分野に対してある程度の知識がある
・それを趣味としない人よりも技術が優れている

などを、何個か満たしているものを趣味として公言していいのかなと、そう思っていた。

この思考の感じは、少なからず日本人には多いのではないだろうか。
(韓国人の方も似たように考える人が多いかなと思う)


一方、僕が出会った海外の方たちは、
この質問に対して、いとも簡単に返答してくる。

「絵を描くこと」、「ピアノを弾くこと」、「写真を撮ること」などなど、
趣味の内容は人によってそれぞれなのだが、皆がスムーズに答えてくる。

ある時、20代のデンマーク人の女性の趣味を聞いたところ、返答は"絵を描くことだった。"
そう言いながら、彼女は思い出したように持っていたスケッチブックにそのときテーブルの上に置いてあった花瓶をおもむろに描き始めた。

日本人だと、「絵を描くのが趣味」と言ったそばから、絵を描き始める人はあまりいないだろう。
しかも、言いにくいのだが、彼女の絵はそんなに上手くないのだ。
それでも彼女は自分の趣味を楽しんでいるようだった。

やはりどうしても、この上手くないから趣味って言えないかな、みたいな僕のこの考え方がよくない。


逆に海外の人たちは趣味に対して、「上手or下手」で判断するということはないのだろう。
自分が楽しいと思うものが趣味、やりたいことが趣味と思考がシンプルなんだろうなと感じる。

日本人は、ある程度、その物事を継続させて、熟練したらやっと趣味にそれがなる。
もちろん公言するとなると、他人との比較なども考えてしまう。

外国人は、自分が面白うそうだったら始めて、その上手さ関係なくすぐそれが趣味になるのだ。

そんな趣味の捉え方の違いを感じた。

たかが趣味。
それならば、周りを気にせず好きなことをとりあえずどんどんやってみるのがいいだろう。

彼らが人前で臆することなく、何かを主張できるのもこういう考え方のベースがあるのかもしれない。
このあたりの積極性は見習っていきたいところである。



日本と海外の比較。
ひさしぶりにこの本を今日は手に取ってみた。